【成蹊大学北川ゼミ 地域事業者プログラム】後期第5回「事業最終評価と会社解散」実施報告

成蹊大学北川ゼミ 起業家体験プログラム 地域事業者プログラム 後期 第5回を実施しました

2025年12月3日（水）、成蹊大学法学部・北川ゼミ「起業家体験プログラム」地域事業者プログラム全9回の最終回を実施しました。

今回の内容は、地域事業者講話と財務会計講義の二部構成です。
• 第1部：地域事業者講話
• 第2部：講義「財務会計（3）―事業最終評価と会社解散」
欅祭での事業活動を終え、学生たちが株主総会に向けて作成する「決算報告書」の仕上げとなる、1年間のまとめの回となりました。

第1部：地域事業者講話

発表者：鄭 英雄（ジョン・ヨンウン）氏
Green Green Korean Dining 代表

冒頭では、吉祥寺で韓国料理店「Green Green Korean Dining」を営むジョンさんにお話しいただきました。

韓国ご出身のジョンさんが幼い頃から抱いていたのは、
「自分の店を持ち、世界中から来たお客様と、それぞれの言葉で会話する」という幼い頃の夢。
その夢をかなえるために英語・日本語を学び、日本で自分のお店を開業するまでの歩みを丁寧に語ってくださいました。

開業までの道のりには、言葉の問題をはじめ、さまざまなトラブルや苦労もあったそうです。
それでも、仲間や吉祥寺の人たちの支えによって現在までお店を続けられているとのことでした。

ジョンさんは、
「お店はお金を稼ぐためだけの場所ではなく、人が幸せを感じる空間」
と話し、吉祥寺という街とともに歳を重ねていきたいという前向きな思いを学生たちに共有してくれました。

第2部：講義「財務会計：事業最終評価と会社解散」

（講師：税理士・中小企業診断士 石塚 真希氏）

後半の講義パートでは、「事業最終評価と会社解散」をテーマに、欅祭後の決算書作成を中心とした実務的な学びを行いました。

今回は、1年間続いた地域事業者プログラムの最終回にあたります。
ゼミ生会社の事業活動が欅祭で終了し、株主総会に向けて「決算書を仕上げること」がメインのゴールとなります。

講義ではまず、株主総会までに必要な作業を時系列で整理し、「何を・どの順番で・どこまで進めればよいか」を学生と確認しました。

その後、各チームが自社の数字をもとに決算書の記入に取り組みました。作業の途中で生じる疑問点や判断が難しい部分については、石塚先生が各テーブルを回り、その場で一つひとつ質問に答える形式で進行しました。

学生たちは、

• まずは表を埋めてみる
• 数字が合わない場合は理由を考えてみる
• 1年間の活動と数字を照らし合わせて振り返る

といったプロセスを通じて、「自分たちの事業が数字としてどのように表れるのか」を体感していました。

講義終了後も、疑問が残るチームには石塚先生が引き続き丁寧な指導を行い、株主総会に向けた“最後のひと押し”となる時間になりました。

1年間のプログラムを終えて ― マネジメントブレーンとしての感謝

今年度の地域事業者プログラムは、今回をもって全9回の全日程を終了しました。
この1年、起業家体験プログラムが継続して実施できたのは、

• 学生に実務的な学びを届けてくださった 地域事業者の皆さま
• 実施にあたり継続的にご協力いただいた 武蔵野市産業振興課の皆さま
• この取り組みの「場」を提供してくださった 成蹊大学・北川ゼミの皆さま

のおかげです。
吉祥寺で創業支援に取り組むマネジメントブレーンとして、

• 学生が「起業」を具体的にイメージし
• 地域事業者が次の一歩を考えるきっかけとなり
• 大学・地域・行政が自然につながる

その“交差点”のような場に関わらせていただけたことを、心から嬉しく思います。
今後も吉祥寺という街で、創業や挑戦を支える「リアルな学びの場づくり」に取り組んでまいります。

今年1年、関わってくださったすべての皆さま、本当にありがとうございました。

今年一年間ご協力いただいた事業者のみなさま

（順不同・敬称略）
石塚 真希（税理士・中小企業診断士）
甲斐 容子（アンパサンド ジャパン　代表）
小山 美果（美果Fruitful Design株式会社　代表取締役社長）
斎田 幸男（株式会社ホンダトレーディング 監査室）
髙橋 麻子（めいぷるえいご　代表）
髙谷 桂子（髙谷行政書士事務所・髙谷社会保険労務士事務所　代表）
新倉 昭彦（オフィス ファーストペンギンズ 代表）
ジョン英雄（Green Green Korean Dining　CEO）
齊木 ひろみ（i-Redesign株式会社　代表取締役）
斉藤 正直（株式会社SUZU　代表取締役）
武蔵野市市民部産業振興課
姫野 裕基（株式会社マネジメントブレーン　代表取締役）

【記録・編集】

田内 慎（株式会社マネジメントブレーン／先見研究会メンバー）

➡後期 第4回講義の様子はこちらから
➡後期 第3回講義の様子はこちらから
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➡第3回講義の様子はこちらから
➡第2回講義の様子はこちらから
➡第1回講義の様子はこちらから
➡【メディア掲載】成蹊大学との取り組みが吉祥寺経済新聞に掲載されました
➡成蹊大学法学部　北川ゼミ「起業家体験プログラム」との連携、今年もスタート！！

弊会員組織で運営している先見研究会は、昨年に引き続き成蹊大学法学部北川ゼミの「起業家体験プログラム」を支援させていただいております。
今年度は講師として、計28回のうちの地域事業者プログラム9コマ分を担当します。
「起業家体験プログラム」は、北川ゼミの2､3年生が模擬的に株式会社を設立し、欅祭での出店・営業、会社解散までの流れを学ぶ《課題解決型学習》の授業です。
株式会社マネジメントブレーンは地域事業者の皆さまと共に、実際の起業体験や知識をゼミ生に提供し、学びと実践に一年間伴走していきます。